見えないこだわり

こんにちは!
今回はBluestone Sneakersをつくる上で最も重要でこだわった部分「裏革」についてご紹介をしたいと思います。

画像は裏材に使用している牛ヌメ革で、スニーカーの靴紐部分の下にあるベロ裏に型押しされたアイコン!です。
なぜ!!隠れたところ?見えにないところ?にこだわるのか自分でも分からないのですが、実は「革中底」にも同じアイコン型押しが隠れています。

さらにアイコンの「革マーク」の中には「藍の葉」が隠れてデザインされています。
よ〜く見ないと分かりませんが!!いや!説明しないと分からないかも?

見えないこだわり

私が「裏革」に関してこだわった理由の一つに30年ほど前、お世話になった靴職人さんに聞いて なるほど!と感じた事があったからです。

すっかり忘れていた事が30年後「Bluestone」の靴つくりで参考になる!!とは夢にも思わなかった事ですが・・・

それは当時、シープスキン(羊革)でつくられたロングブーツを見た靴職人さんが 何故?薄くて柔らかい羊革でつくったブーツの筒が倒れる事なくしっかりと立っているのか ? 不思議で靴の構造を調べる目的でブーツを分解をはじめたそうです。

イタリア製のロングブーツだったそうですが、職人さんは一番気になっていた 【ブーツ(筒)部分】の表革と裏革をはがそうとハサミで一気に履き口部分を切ったところ 何と!表革のみ「ストーン!」とはがれ落ちた状態になり、裏革だけがしっかりと【ブーツ(筒)形状】を保っていたそうです。

それを見た職人さんは腰を抜かし!というのは冗談ですが、バスローブが落ちた!といいながら目が点になっていたそうです。(職人さんから聞いた話です~笑)
その驚きは、表革と裏革を接着剤でほとんど止めていなかった事と表革の柔らかさを生かす為の「見えない部分へのこだわり」だったそうです。

上質な仕立てで作られたスーツも同じように「接着芯」で形を作るのではなく、毛芯やハ刺しをする事でしっかりとした形状が保てるのと同じでそのブーツも裏革に大きな意味があったんでしょうね〜

そろそろ「裏革」の説明に入りたいと思います。

見えないこだわり

Bluestone Sneakers の核となる「SUKUMO Leather」も非常に柔らかくしなやかな「革」で普通に靴をつくってしまうとラスト(木型)のラインが再現できない為、表革の素材感を生かしながらしっかりと成型できる方法はないのか?試行錯誤を繰り返した結果「裏革」の重要性に着目し、さらに30年前に聞いた話を思い出しながら開発を進めました。

そこで裏革には表革と同じ厚み(1.6m/m)でハリのある「牛ヌメ革」を使用して裏革でラスト(木型)のラインを成型し、その上に表革がのっている状態にしてあります。
そのため型くずれが少なく、裏革が自分の足型を再現してくれる構造になっています。

こんな感じで!革の厚みはあっても「柔らかくてしなやかな」素材感が「SUKUMO Leather」最大の特徴です。

見えないこだわり

表革(SUKUMO Leather)写真でも分かるように、ソフト感が半端ない!です。

見えないこだわり

逆に裏革はソフトな触感なのにしっかりとしたハリ感があります。

見えないこだわり

このように裏革が表革をしっかりと支えている状態が分かると思います。

見えないこだわり

アッパー縫製が完成したところで「裏革」が靴の形をつくり、その上に「表革」が全体を包み込むように乗っている構造がBluestonre Sneakersをつくり出しているんです!!

見えないこだわり

裏革で使用した「牛ヌメ革」をブランドタグとして使用しています。
これもブランドのこだわりで、物を大切にしたい気持ちと商品として一番目立つ「ブランドタグ」に使う事で「裏革」の存在感を出したかったんです!

見えないこだわり

実際こんな感じで商品に付いています!
「藍色」と相性もいい感じがしませんか?

見えないこだわり

このようにして素材感を生かしながら型くずれを少なくする方法でまとめているので、〜履き込むほどに足に馴染む〜 感じなんです!!
また「裏革」がしっかりしている事で、本底の張り替えにも耐える事ができるんですよ!

最後までお付き合いいただきありがとうございました。
次回は、ちょっと変わった表革の「メンテナンス」ついてお話をしたいと思っています。

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