PICKUP ARTIST

03繊細な足裏から放たれる、未来への輝き。

バレリーナ 渡邉 慧(さとい)
Photo / hongwei, Hair&Make / reika, Costume Suppout / akari

テレビCMのバレリーナに魅了され、プロの世界へ。

中国・浙江省で、日本人の父親と中国人の母親の間に生まれた渡邉慧(さとい)さん。その後、3歳の時に通っていた日本の幼稚園での、バレエ教室の先生との出会いが、クラシックバレエを習い始めるきっかけになった。

そんなある日、何気なく見ていた『スズキ・スイフト』のテレビCMで、力強いギターの音色に合わせて華麗に踊る、ひとりの女性の姿に目を奪われる。渡邉さんを15秒で虜にしたその女性こそ、ロシア出身のバレエダンサー〈ポリーナ・セミオノワ〉だった。一瞬でポリーナに魅了され、ポリーナのようになりたいとバレエへの熱い想いが芽生えた渡邉さんは、バレエへの夢が一気に広がり、プロのバレリーナになることを決意。そして今、彼女はプロの世界で活躍を続けている。

靴を選ぶポイントは、美しさと機能性。

クラシックバレエで〈足裏の感覚〉は、とても重要だという。その感覚が鈍ると、すべてのバランスが崩れて、大きなケガにつながる危険性があるからだ。そのため、渡邉さんは、普段なにげなく立っているときから〈足裏が床を押す感覚〉をつねに意識して、少しでも違う感覚があれば元の状態に戻す調整を日常生活の中で行なっているらしい。

そんな彼女が、靴を選ぶときのポイントは、「美しさを意識することと、足を締め付けないこと」。つねに美しさを意識するためにも、ヒールの高い靴で足に緊張感を与えることを心がけるともに、ヒールの高さに関わらず足を締め付けずに負担をかけないことが重要だそうだ。この相反する〈美〉と〈機能〉が、Bluestoneには存在すると渡邉さんは語ってくれた。

スニーカーの概念が覆る感覚を、ぜひ紹介したい。

「こんな綺麗なブルーは見たことがなくて、シルエットの美しさは今まで見ていたスニーカーの概念が覆るほどの感覚です」と語る、渡邉さん。Bluestoneの靴を手に取りながら、「これ、スニーカーじゃないですよね!」と驚き、「履いたときのフィット感と包み込む柔らかさがとても心地良くて、履いていても気持ちいい」と微笑む顔も印象的だ。

渡邉さんは、「自分の好きな色は寒色系で、その中でも〈ブルー〉は大好きです。普段から、シンプルでシルエットの美しい洋服が好きで、小物に色を使うコーディネートが多く、使うことで変化する〈革アイテム〉は最近気になっていた」らしい。そして、渡邉さんの周りにも、質の良い物を選んで長く大切に使いたいという想いを抱いている人たちが増えているからこそ、「共感できる人たちにも紹介したい」と語ってくれた。

バレエとBluestoneに通じる、基本の大切さ。

「クラシックバレエは、身体の動きや表情だけで〈喜怒哀楽〉を表現する難しさがあって、〈踊る技術と表現力に芸術性〉が求められます。だから、ダンスの基本はバレエにある」と言う、渡邉さん。そして、「Bluestoneの基本に忠実な物作りと、日本の伝統を取り入れながら作られたスニーカーに〈芸術性〉を感じる」と語ってくれた。

渡邉さんが、プロのバレリーナとして初舞台に立ったのは、『くるみ割り人形』という演目で、高校1年生のときだった。現在は、「海外のバレエマスター演出の舞台など活躍の場を広げていくなかで、改めて〈基本の大切さ〉を感じている」という。彼女が語るように、歳を重ねても現役でバレエを続けられるバレリーナと、リペアを繰り返しながら長く使えるBluestoneの共通点は、〈基本の大切さ〉なのかもしれない。そして、「普通に演じながら作り上げることが実は一番難しくて、〈基本〉ができているからこそ完成するのではないだろうか」と打ち明けてくれた。

最後に、渡邉さんへ「夢は?」というと質問に対して、「バレエ振付家のケネス・マクミランの『ロミオとジュリエット』の〈ジュリエット〉を演じたいです!!」と、はにかんだ笑顔で答えてくれた。努力を重ねている渡邉さんのバレエに対する強い想いと、輝く未来へ向かっていく強い意志が感じられたその言葉と表情には、近い将来、世界の舞台で、渡邉さんが〈ジュリエット〉を演じている姿がオーバーラップしているかのようだった。

渡邉 慧(さとい)(バレリーナ)

1997年、中国・浙江省生まれ。高校1年生のとき、小林紀子バレエシアター「くるみ割り人形」でプロ初舞台。その1年後、ケネス・マクミラン振付「コンチェルト」への出演をきっかけに、「ソワレ ミュージカル」「ソリテイル」「La Fin de Jour」と、フレデリック・ アシュトン振付「二羽の鳩」に出演。英国ロイヤルバレエ団の振付家の作品で、活躍を続けている。